Apr.2023 VOL.03大阪メトロ中央線で4月から運行を開始する新型車両。宇宙船のようなユニークな外観が特徴だ(提供:共同)万博会場までのルート2半年間に約2820万人が訪れると予想される大阪・関西万博。しかし、大阪湾の人工島である会場の夢洲へのルートは夢咲トンネルと夢舞大橋の2つしかない。このため、マイカーの乗り入れは原則禁止され、来場者輸送の中心となるのは鉄道やシャトルバスなどの公共交通機関だ。「未来社会の実験場」を目指す万博らしく、「空飛ぶクルマ」など次世代型の交通システムも導入される。正面がガラス張りの八角形。まるで宇宙船のような外観の列車が4月から大阪メトロ中央線で運行を開始する。大阪メトロが大阪・関西万博に向けて開発した新型車両だ。外国人旅行客の利用を想定して車内に英語、中国語など4か国語に対応した案内ディスプレーWi-Fi(無線LAN)、スマホ用充電設備などを設置。運転士や車掌が防犯カメラで客席の様子を確認できるほか、混雑状況に応じて車内の温度を自動調整するシステムが採用された。ユニークな外観は「夢洲につながる未来への路線をイメージしてデザインした」という。中央線は2024年度中に夢洲まで延伸する計画で、万博来場者の多くが利用するとみられる。大阪メトロは万博の開幕までに23編成の新型車両を導入。会期中は中央線のピーク時の運行本数を現在の16本から24本まで増やすという。同社は梅田駅、本町駅など御堂筋線と中央線の計15駅で内装などのリニューアル工事も進めている。大阪メトロ中央線と並ぶ鉄道アクセスとなるのは西九条駅と桜島駅を結ぶJR桜島線(ゆめ咲線)だ。JR西日本も会期中、ピーク時の運行本数を9本から12本まで増やし、輸送力を拡大する計画。2820万人を夢洲に無事輸送せよ万博アクセスは3つのルートで
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